台湾メディアに語った台湾支持の日本人の思いー二〇二〇東京五輪「台湾正名」運動について : 台湾は日本の生命線!

投稿日 :2017年1月15日

台湾メディアに語った台湾支持の日本人の思いー二〇二〇東京五輪「台湾正名」運動について
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2017/01/15/Sun

一月六日、台北で滞在していた私は現地の「民報」の取材を受けた。

「民報」と言えば、中共の影響をも受ける国民党系メディアの不公正報道に社会が左右される中、良識ある台湾本土派が結集する良心的ネットメディアだ。二〇一四年の創刊だが、その影響力はすでに大きい。

今回ここが私に関心を寄せたのは、我々が日本で推進する二〇二〇東京五輪「台湾正名」運動、つまり台湾代表選手団を「チャイニーズタイペイ」ではなく「台湾」の名で迎えようと訴える活動だ。

今年に入ってからは「二〇二〇東京五輪「台湾正名」推進協議会」も発足させ、東京都議会に請願を行う署名の呼び掛けも日本国内及び台湾に向けて開始したところである。

※署名用紙(連署名單下載)
http://www.ganbare-nippon.net/PDF/2020taiwanshomei
※署名の漢語説明書
http://www.ganbare-nippon.net/PDF/2020taiwan_lianshu_shuoming.pdf

実は民報自身が昨年来、選手団の新たな名称、旗を制定しようと呼び掛けるまったく同主旨のキャンペーンを大々的に進めているところなのだ。そこで今回は日本での活動について聞かれた訳である。

インタビューが始まるや、記者は先ずこう切り出した。「台湾でこうした主張を行うと、すぐに『スポーツと政治を切り離すべきだ』と一々批判して来る人たちがいるが・・・」と。

たしかにそのとおりだ。

「チャイニーズタイペイでも好いではないか。純粋にスポーツを楽しむべきだ」などと、台湾ではノンポリのスポーツファンやスポーツ界(そしてスポーツ界を牛耳る国民党の親中勢力)は「チャイニーズタイペイ」の名を擁護したがるのだが、そうした現象は実は日本のスポーツファンやスポーツ界にも見られるものであり、そしてそうした事勿れ主義こそが、中国の宣伝工作の活動空間拡大に手を貸している訳だから、問題は実に深刻である。そこで私もまた、特にこの手のノンポリ勢力に対しては、どうしても反論したいことがあるのである。

そこで私は記者の質問に対し、間髪入れずにこう答えた。「切り離すべきだ」と。

この親中勢力と同じセリフに、記者は当初は戸惑ったようだが、私の説明を聞いてすぐに笑顔になり、かくて以下のような記事を書いてくれたのである。

日本語訳にしたので日本人にも読んでほしい。我々台湾を支持する日本人の思いを語ったつもりなので、これに賛同する人はぜひ我々の戦列に!


■インタビュー:永山英樹「チャイニーズタイペイの押し付けこそ政治行為」
聞き手:林冠妙/2017-01-09 10:00

オリンピックナなど国際競技会でチャイニーズタイペイの旗や名称について批判が起こるたび、いつも国内では「政治は政治、スポーツはスポーツ。切り離そう」との声が叫ばれるが、これに対して日本の台湾研究フォーラム会長である永山英樹はきっぱりと、「台湾人は誤っている。チャイニーズタイペイと呼ばれることこそ中国の政治的圧力を受けた結果なのだ。もしそれがなければチャイニーズタイペイの名も存在しない」と指摘する。そして「台湾は台湾であり、Chinese Taipeiではない」とし、台湾が台湾の名で2020東京オリンピックに参加することを支持すべきだと日本人にアピールしている。
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台日関係を30年以上観察、研究してきた永山は「民報」の取材に対し、「台湾正名の言論活動は2013年に国際オリンピック委員会(IOC)が二〇二〇年大会の開催地を東京に決めた直後に開始した。2016年2月にはネット署名活動も始め、そして現在は街頭での書面の署名活動も実施中。『台湾は台湾であり、Chinese Taipeiではない』との事実を直視し、台湾正名を支持するようアピールしているところだ」と話す。
永山は「チャイニーズタイペイの名称は中国が『台湾は中国の一部だ』と強調する政治的圧力が生んだもの。もし中国の政治宣伝や強要がなければ、その名称も存在しないのだが、その点を多くの台湾人は理解していない。中国スポーツに政治的干渉を行っている。チャイニーズタイペイと呼ぶことこそが政治的行為なのだ」と話す。
そして「昨年のリオデジャネイロ・オリンピックの際は多くの台湾人が『チャイニーズタイペイ』の名称に不満を抱いた。特に近年、台湾で開催される国際競技会では、いつも『台湾は台湾だ』と書かれた横断幕が見られる。昨年2月からネット署名を呼び掛け、半年で6万人を超えたが、台湾人はその内の半数以上を占めている」とのことだ。
これら日本人は台湾人の心の声を応援すると同時に、更に多くの日本人や国際社会の友人たちの支持を獲得したいと願っている。
永山によれば「ネット署名は民衆の台湾問題への関心を集めたが、この活動に法的効果をも持たせるため、1月3日からは書面での署名を求める『2020東京五輪「台湾正名」請願署名』活動も始め、東京の街頭で呼びかけを行ったところ、民衆からは熱意ある反響があり、わずか6時間で1千人を超える署名が集まった」という。
この署名活動を行う理由は「IOCの規定により台湾代表団はチャイニーズタイペイ(中国領台北の意)の名でしかオリンピックに参加できない。しかしそのような地名は世界のどこにも存在せず、そもそも台湾を中国領土と断じるのは、台湾併呑政策を正当化するため の中国の政治宣伝であり、台湾は中国の一部であり、台湾人は中国国民であるとの誤った印象を広げることは、台湾人民の尊厳と人権を著しく侵害するものであり、『政治的理由による差別』を禁じるオリンピック憲章にも違反しており、IOC や東京オリンピック組織委員会に対し、「チャイニーズタイペイ」を「台湾」へと正しく改称するよう要求する必要がある」というものだ。
永山はこう強調する。「台湾自らがチャイニーズタイペイと呼ぶことで、多くの日本人はこの名称に問題があるのか、台湾は国なのか等々がわからなくなっている。しかし『台湾は中国の一部ではない』と説明すれば理解できる」と。
そして次のようにはっきりと述べた。
「チャイニーズタイペイの名は中国の『一つの中国』原則に関わる敏感問題。そのため日本の政府も議会もこの問題には触れたくないはず。親台湾の国会議員はどんどん増え、安倍政権も親台反中。中国が嫌いで台湾が大好きだが、国際政治は現実的で複雑。日本政府は国益のため、やはり中国とはある程度の友好関係を保っていかなくてはならない。そのためこの問題について政府はどう考えるかはわからないし、楽観視もしていない。ただ日本国民の感情や力は信じている。きっと多くが台湾を応援し、台湾の側に立つのではないか」