香港デモ 蔡総統「一国二制度は失敗」 民主主義を守る姿勢強調/台湾:フォーカス台湾、他

投稿日 :2019年6月16日

香港デモ 蔡総統「一国二制度は失敗」 民主主義を守る姿勢強調/台湾:フォーカス台湾
http://japan.cna.com.tw/news/afav/201906120003.aspx
2019/06/12 15:17

(台北 12日 中央社)蔡英文総統は11日夜、フェイスブックで、香港で起きた「逃亡犯条例」改正案に反対する大規模デモへの支持を改めて表明した。「中国が香港で実施する一国二制度は失敗」との考えを示し、民主主義や自由を守る姿勢を強調した。

蔡総統は自身が若い頃の台湾には十分な出版や言論の自由がなく、自由の空気があった香港は「本を買う場所」だったと振り返った上で、1997年の香港返還からこれまでで台湾は民主化、自由化したのに対し、香港は自由を失おうとしていると言及。主催者発表で100万人余りが参加したとされる9日の大規模デモに触れ、「民主主義国家がこれほどの抗議に直面したら、政府の指導者は自身の政策に誤りがないかを考えることを余儀なくされる」と一般論として述べ、「だが香港政府にはこのような反省は見られない。北京からの指令を繰り返し述べているだけだ」と批判した。

その上で「これは中国が香港で実施している一国二制度の失敗を示している」とし、「国家の主権の消滅を目的としたいかなる行為も決して受け入れず、法改正を前提とした個々の引き渡しの受け入れを拒否する。民主主義と自由は全ての台湾人が大切にする価値観なのだから」と中華民国政府としての立場を強調した。

また、人権保障や民主主義、法治に対する香港の人々の切なる願いや諦めない固い意志は伝わっているとし、「現在は呼吸するかのように当たり前であるけれど実は得難い全てのものを大切にしようと台湾の若者に考えさせるきっかけとなった」とつづった。

投稿では、香港に住む台湾人とかつて台湾に住んでいた香港人の2人からなるユニット「爵爵&猫叔」が描いたイラストを紹介。イラストでは、市民と一緒にガッツポーズで声援を送る蔡総統のキャラクターとともに、「香港こらえて 台湾は守り抜く」「台湾は香港を支持します!」のメッセージが添えられた。


台湾を政治の切り札には「させない」=蔡英文総統:フォーカス台湾
http://japan.cna.com.tw/news/afav/201906140001.aspx
2019/06/14 13:33

(台北 14日 中央社)蔡英文総統は13日午後、総統府で談話を発表し、香港の大規模デモに言及した。蔡総統は、デモは台湾人に「一国二制度」が実施不可能であることを痛感させたとした上で、台湾を政治の切り札にすることは「蔡英文がいる限りさせない」と強調した。

香港では中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案に反対する人々が9日に大規模デモを実施。関連の抗議活動が続き、12日には一部のデモ隊と警察が衝突した。これを受け、台湾で学ぶ香港人留学生の代表9人が13日午前に総統府を訪れ、台湾に支援を求める陳情書を提出。陳菊秘書長(官房長官に相当)に要望を伝えた。

蔡総統は、香港警察が催涙ガスやゴム弾を市民に発射したことに驚かされ、見るに忍びなかったとして同情の気持ちを示した。その上で、香港の条例改正案には人権侵害の懸念があるとし、人々の訴えを真剣に受け止め、意思疎通を図ってほしいと香港政府に呼び掛けた。香港の人々に対しては、抗議活動の中で民主主義と言論の自由を維持できるよう、台湾は最大の力を尽くすと約束した。