世界に主張し始めた台湾人!―その歴史的意義とは/2020東京五輪「チャイニーズタイペイ」呼称問題 : 台湾は日本の生命線!

投稿日 :2016年9月4日

世界に主張し始めた台湾人!―その歴史的意義とは/2020東京五輪「チャイニーズタイペイ」呼称問題 : 台湾は日本の生命線!
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2016/08/30/Tue

先日、韓国のアイドルグループで活躍する台湾人の女性歌手が、テレビ番組で台湾国旗を振ったため、中国のネットユーザーから猛批判を浴びて謝罪に追い込まれるという事件は、日本でも報道されたので覚えている人もいると思うが、実はあのような騒ぎを中国で煽動したのが黄安という人物(中国に移住した台湾の元歌手)。しばしばこうした卑劣な手口で台湾や香港の芸能人に圧力をかけ、中国政府から称賛されているあの国の「走狗」である。


黄安が微博(ウエィボー=中国版ツィッタ―)で書いた署名活動への批判文。我々日本人の活動を民進党の陰謀だとするデマを

さて台湾での報道によれば、その黄安が最近苛立ちを覚えるのが、東京オリンピックにおいて「チャイニーズタイペイ」の名が「台湾」へ訂正するのをIOCに求めるネット署名に多くの台湾国民が応じていることだそうだ。もちろん黄安の苛立ちは中国の苛立ちである。そして中国が焦るのは当然だ。

台湾自身が世界に向けて「チャイニーズタイペイ」(中国領台北)の名を否定すれば、中国の「一つの中国」(台湾は中国の一部)の虚構など簡単に暴かれてしまう。

そこで私はそのことを強調して台湾国民を激励しようと一文を認め、同国最大手紙である自由時報に投じた。以下にその日本語訳を載せたい。

なお、私が当初書いたの標題は「台湾が声を上げれば世界は協力を惜しまない」。目下の状況が持つ歴史的な意義を強調するものだったが、掲載の際に編集部によって「黄安云々」に変更された。


自由時報(2016-08-28)「自由広場」に掲載
黄安が反対することはいつも正しい
◎ 永山英樹

台湾政府が国際オリンピック委員会の取り決めを受け入れ、「CHINESE TAIPEI」(中国領台北)の名を受け入れたのは一九八一年。つまり国民党と国家が一体だった時代のことだ。

当時はこれに台湾人民がどう思おうと、国民党さえ同意すればそれでOKだった。各国も台湾人民の声が伝わってこないため、この「一つの中国」体制が生んだ名称を問題なしと認識した。

しかし実際に問題はないのか。二〇二〇年にオリンピックを開催する日本は、「一つの中国」と言う侵略主義に基づく名称を受け入れていいのか。この問題はすでに台湾の国内問題ではなく、各国が関心を寄せるべき一つの国家の名称の問題であり、日本の国内問題にもなっている。

そのため我々日本の友台派は「台湾2020東京」活動を開始し、国際オリンピック委員会に対して、台湾を「TAIWAN」という正確な名で呼ぶよう訴える署名活動を開始した。

幸い、リオデジャネイロ・オリンピックの閉会後、多くの台湾人は声を上げようと進んでこれに応じ、その数は猛スピードで増加した。

そこで私は台湾人民が国際社会に対して沈黙を守る時代は終焉したと感じた。「中国領台北」という名が通用する前提条件が台湾人の沈黙だったが、今その前提が成立しなくなりつつあるのである。

中国は、台湾人の心の声が世界中に広がり、各国の人々に台湾が中国の領土ではないことを知られるのを恐れている。自由時報によれば黄安というタレントは署名活動を批判したそうだが、その行為は中国及びその代理人たちの焦りを物語っている。

あのタレントは我々日本人の活動を「民進党の発煙筒に過ぎない」(※支持率の低下を隠蔽するため人々の関心をそらすための発煙筒の意)とするデマを飛ばしたが、あの台湾を愛さない台湾人(在台中国人か)には台湾を愛する外国人の心など理解できないらしく、哀れである。

台湾頑張れ!中国に騙され続けてきた世界を変えよう!同じく民主主義を熱愛する世界の人民も協力を惜しまないはずである。

(筆者は日本・台湾研究フォーラム会長)