日台野球でTBSは「台湾」と!/政治的呼称「チャイニーズタイペイ」を用いず : 台湾は日本の生命線!

投稿日 :2016年3月4日

台湾は日本の生命線より、3月5日、6日に開催される日台野球の「台湾」表記について。試合を生中継するTBSのサイトは「チャイニーズタイペイ」を使用せず「台湾」と表記しています。

侍ジャパン国際強化マッチ「日本×台湾」|TBSテレビ
http://www.tbs.co.jp/samurai-japan/


日台野球でTBSは「台湾」と!/政治的呼称「チャイニーズタイペイ」を用いず
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2016/03/03/Thu

来年の第四回WBCでの世界一奪還を目指す侍ジャパン。その強化試合が間もなく「チャイニーズ・タイペイ」を迎えて行われる(三月五日にナゴヤドーム、六日に京セラドーム大阪にて)。

両チーム選手はそれぞれの試合前、発生から五年を迎える東日本大震災と今年二月の台湾南部地震の復興支援募金を行うそうだ。そして試合でも「がんばろう!日本 加油(頑張れ)!台湾」と書かれたヘルメットを着用する。

両国の友情の深さを示す日台野球のいつもながらの感動的光景が見られそうだ。

しかしその一方で、気付く人と気付かない人がいるのだが、そこには相変わらず「政治」も影を落としている。

台湾チームが「チャイニーズタイペイ」つまり「中国領台北」との呼称で出場することだ。

日台野球でTBSは「台湾」と!/政治的呼称「チャイニーズタイペイ」を用いず : 台湾は日本の生命線!

言うまでもなくこの呼び名は、台湾侵略を正当化するための「一つの中国」原則を掲げる中国が、IOCやその傘下の国際競技連盟を通じ、競技会に出場する台湾代表に強要するものであり、あってはならないスポーツへの政治の持ち込みと言える。

今回来日する台湾チームはプロ野球選抜で台湾代表ではないため、当初は「台湾」の名で来日する予定だった。しかし主催する日本野球機構(NPB)はそれに同意せず、「チャイニーズタイペイ」の名を求めたそうだ。

私が問い合わせに対してNPBはそれを否定したが、しかし台湾の関係者はそう証言し、メディアにも大きく取り上げられているから事実だろう。そしてそれは国際野球ソフトボール連盟(WBSC)の指示ではなく、NPB独自の判断だったようだ。台湾プロ選抜が「チャイニーズタイペイ」と名乗るのにWBSCが同意するのはその後のことだ。

「なぜ台湾の名が許されないのか」「台湾は台湾。チャイナではない」

台湾ではそんな声が広がり、改称運動も行われ、一部のマスメディアもそれに同調しているところだが、そうした中で平然と「チャイナ」の名を強要したのがNPBである。台湾の尊厳を求める人々にこれはどう映ったか。台湾が親日国家と呼ばれるのは、あの国の人々がそれほど日本に信頼を寄せているからだが、その信頼性をNPBは損ねたことだろう。

だが幸いなことに、日本のマスコミは今回、報道で「チャイニーズタイペイ」ではなく「台湾」と呼んでいる。

もっとも紙メディアは字数制限があるためか、かねてより「台湾」を用いている。そこで問題となるのがテレビ局だ。実況中継でわざわざ「チャイニースタイペイ」などと長たらしく呼ぶ光景はかつてよく見られ、親台派の人々を不快にさせて来たものだが、今回試合を生中継するTBSとBS‐TBSは、きとんと「台湾」と呼ぶ模様である。

日台野球でTBSは「台湾」と!/政治的呼称「チャイニーズタイペイ」を用いず : 台湾は日本の生命線!

きっと社内で、「台湾と呼ぶのが当たり前だ」との、良識ある判断が下されたに違いない。

実は台湾メディアが最近、日本を含む海外メディアが、「台湾」と呼ぶか「チャイニーズタイペイ」と呼ぶかに注目している。TBSの対応はきっと話題となり、傷つけられた日本の信頼性も、いくらかは回復するかも知れない。

ちなみに今回、侍ジャパンを協賛する日本通運は二月二十九日に声明を出し、「(当社は)『侍ジャパン強化試合 日本 vs チャイニーズ・タイペイ』のプレゼンティングスポンサーに決定しました。(中略)野球日本代表『侍ジャパン』をさらに盛り上げていくとともに、当社の掲げる『世界日通。』の認知度アップと企業ブランドの向上を図ってまいります」との意気込みを語っている。

日台野球でTBSは「台湾」と!/政治的呼称「チャイニーズタイペイ」を用いず : 台湾は日本の生命線!

これを読んでわかるように、台湾を「チャイナ」と呼んで、中国覇権主義の政治宣伝に加担してしまうことに罪の意識はないらしい。

「チャイニーズタイペイ」の呼称は許されてならないスポーツの政治利用の象徴である。そうした認識を各国が持ち得ないのなら、まずは日本で確立するべきではないだろうか。幸い日台間には深い友情、信頼感があるのだから。