WHO総会、複数の国交国が台湾出席を支持 中国大陸「一つの中国が前提」
http://japan.cna.com.tw/news/apol/201805220002.aspx
2018/05/22 14:46
(台北 22日 中央社)スイス・ジュネーブで21日、世界保健機関(WHO)年次総会が開幕した。これまでに、中華民国(台湾)と外交関係を有する複数の国が「総会への台湾のオブザーバー招請」を議題として取り上げるようWHO側に提案を行ったほか、総会初日の会議でもエスワティニやマーシャル諸島などが台湾の招請を求める発言を行った。だが、中国大陸などの反対により阻止された。外交部(外務省)は、台湾を支持する力は昨年より大きいとし、台湾支持を表明した国々に感謝を示した。
WHOの告示によれば、今年、台湾を支持する提案を行ったのは15カ国。昨年の11カ国を上回った。外交部によると、これら15カ国以外にもパラオが提案を行っているが、WHO側の事務処理の関係で統計から漏れた。また、ホンジュラスは、台湾を支持する文書をテドロス・アダノムWHO事務局長宛に送ったという。
国交樹立国以外の国からも台湾を支持する声が上がっている。外交部が同日発表した報道資料によれば、欧州議会に加え、英国、フランス、ドイツ、イタリアなど欧州各国の国会議員団体などから台湾の支持が表明されているという。
中国大陸の代表は、初日の会議で出た台湾を支持する発言に対し、中国大陸は過去に「中国台湾地区」として台湾がオブザーバー参加するのを認めてきたと主張。両岸(台湾と中国大陸)関係の平和的な発展を背景にした「特殊な計らい」による参加だったとし、この計らいは「一つの中国」原則の堅持が前提にあるとの立場を示した。
中国大陸の代表が発言を行っている間、会場は沈黙に包まれたが、台湾を支持するマーシャル諸島の代表が話し終えると、拍手と歓声が上がった。
台湾は2009年から2016年までWHO総会に「チャイニーズタイペイ」(中華台北)名義でオブザーバー参加を続けていた。だが、昨年は中国大陸の圧力により出席がかなわず、今年も招請されなかった。
(侯姿瑩、唐佩君、戴雅真/編集:楊千慧)